スワップポイントは日またぎトレードをしなければ気にしなくて大丈夫!!

FXでは専門的な用語が使われるので、初心者の方にとっては戸惑ってしまうことが多いです。

そこで、どのような用語にどのような意味があるのかを、トレードを始める前に最低限理解するようにすることが大切です。

この記事では、スワップポイントの仕組みについて詳しく解説していきます。

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スワップポイント

スワップポイントとは、通貨ペアの金利差によって得られる利益・損失のことで、ポジションを保有した状態で日をまたぐと発生します。

例えば、「米ドル/円」の通貨ペアのポジションを保有しているなら、「円の金利」と「米ドルの金利」の差がスワップポイントとして発生することになります。

スワップポイント → 取引中の通貨ペアの金利差によって発生

スワップポイントは通貨ペアの金利差が大きくなるほど大きくなるので、高金利通貨と低金利通貨のペアであるほどスワップポイントは大きくなることになります。

スワップポイントはそれほど大きな金額ではありませんが、毎日付与されるので、スワップポイントを狙って長期投資を行うトレーダーもいます。

スワップポイントに影響を与える通貨の「金利」

取引中の通貨ペアの金利差によってスワップポイントは発生します。

このときに用いられる「金利」とは各国の中央銀行がそれぞれ設定している「政策金利」というもので、各国の中央銀行がそれぞれの国の景気や物価の安定など、金融政策上の目的を達成するために設定しています。

そのため、政策金利の上げ下げは景気の動向を見ながら段階的に行われます。

現在の日本の金利は他国と比べてかなり低く、高金利通貨との通貨ペアを取引することで、安定的にスワップポイントを得ることができます。

日本と各国の政策金利を一覧表にしました。

通貨国	政策金利	改正日
日本	－0.10％	2016年1月29日
米国	5.00～5.25％	2023年5月3日
ユーロ	3.25％ 3.75％ 4.00％	2023年5月4日
英国	4.50％	2023年5月11日
豪州	4.10％	2023年6月6日
NZ	5.50％	2023年5月24日
カナダ	4.75％	2023年6月7日
スイス	1.50％	2023年3月23日
南アフリカ	8.25％	2023年5月25日
メキシコ	11.25％	2023年3月30日

一覧表を確認すると、日本の政策金利が低いことが分かります。

スワップポイントで「利益・損失」が発生する仕組み

スワップポイントは通貨ペアの金利差によって発生しますが、「利益・損失」は以下のようなときに発生する仕組みになっています。

スワップポイントはFX会社ごとにすぐに確認できるようになっているので、使用しているFX会社のスワップポイント確認方法をチェックしておきましょう。

スワップポイントの例（DMM FX）

スワップポイントの例を挙げると、「DMM FX」のスワップポイントは以下のように確認することができるようになっています。

ちなみに、現在の日本の金利は低いので、海外通貨のペア「○○/円」のスプレッドは買いポジションで利益が出ることが多いです。

日をまたいでポジションを持つ可能性のある取引は、スワップポイントを確認してから注文をするとよいです。

スワップポイントが付与されるタイミング

スワップポイントは、取引をしていればいつでも付与されるものではなく、取引通貨を保有している状態で日をまたぐ（市場がクローズする）ことで発生します。

そのため、その日のうちに取引を約定し、日をまたぐ（市場がクローズする）ときに通貨を保有しない場合には、スワップポイントは付与されることはありません。

スワップポイントが付与されるトレード

下の図のトレードでは、月曜日にポジションを保有し水曜日まで通貨を保有しています。

そのため、市場がクローズした「月曜日から火曜日」「火曜日から水曜日」の2回、スワップポイントが付与されることになります。

火曜日の朝、水曜日の朝にスワップポイントが付与されています。

スワップポイントが付与されないトレード

下の図のトレードでは、火曜日にポジションを保有し、市場がクローズするまでに取引を約定しているのでスワップポイントは付与されません。

ポジションを保持して日をまたがなければスワップポイントが付与されることはありません。

スワップポイントによる利益と損失

スワップポイントはポジションを保有した状態で、日をまたぐことによって発生します。

ただ、トレードにおいてスワップポイントが発生したことがない方は、いまいち理解ができないかもしれません。

なので、実際にスワップポイントが利益と損失にどのように影響するのかを例を挙げて説明しようと思います。

スワップポイントによる利益（例）

スワップポイントによる利益の発生について、例を挙げて説明します。

上の画像を見ると、米ドル/円の買いポジションでのスワップポイントが208円であることが分かります。

仮に、米ドル/円を1Lotの買いポジションで保持し、日をまたぐと、208円のスワップポイントを受け取ることができます。

スワップポイントは1通貨単位ごとに発生するので、Lot数が増加するほどスワップポイントは増えていきます。

Lot数	スワップポイント（1日分）
1	208円
2	416円
3	624円
5	1,040円
10	2,080円

長期のトレンドによって、複数の日をまたいでポジションを保持する場合には、スワップポイントもプラスであるとさらに利益を発生させることができます。

スワップポイントによる損失（例）

スワップポイントによる損失の発生について、例を挙げて説明します。

上の画像を見ると、米ドル/円の売りポジションでのスワップポイントが－211円であることが分かります。

仮に、米ドル/円を1Lotの売りポジションで保持し、日をまたぐと、－211円のスワップポイントを支払わなければいけなくなります。

スワップポイントは1通貨単位ごとに発生するので、Lot数が増加するほどスワップポイントは増えていきます。

Lot数	スワップポイント（1日分）
1	－211円
2	－422円
3	－633円
5	－1,055円
10	－2,110円

Lot数が大きくなるほど、スワップポイントによる損失の影響が大きくなっていくことが確認できます。マイナススワップになる場合には、できる限り日をまたがないようなトレードを心掛けることが大切です。

スワップポイントでの損失を防ぐ3つの方法

スワップポイントで注意することは、マイナススワップの通貨ペアを保持した状態で日をまたいでしまい、それによって損失が発生してしまうことです。

マイナススワップであることを把握しているなら問題ないのですが、把握していなかった場合にはいきなりの損失に驚いてしまうことになります。

スワップポイントで損失を嬉しく思うトレーダーはいませんので、どのように対策をとっていくかを考える必要があります。

損失を防ぐ方法①： 通貨ペア「○○/円」で買いポジションをとる

日本は0％近くの政策金利が続いているため、他国の通貨よりも金利が低い状況が続いています。

そのため、日本と海外通貨のペア（○○/円）で買いポジションをとるトレードを主に行えば、スワップポイントがマイナスになる可能性はほぼありません。

下の画像は、「DMM FX」の日本円と海外通貨のペア（○○/円）のスワップポイントです。

ほとんどの通貨ペアの買いポジションで利益が発生するようになっていることが分かります。

通貨ペア「○○/円」の場合には、上昇トレンド狙いならスワップポイントを気にする必要はなさそうです。

損失を防ぐ方法②：マイナススワップの通貨ペアの取引を避ける

前述した「方法① 通貨ペア「○○/円」で買いポジションをとる」では、通貨ペア「○○/円」以外の通貨ペアでもトレードを行いたい方には不向きな方法です。

もしも、「○○/円」以外の通貨ペアで日をまたぐトレードをしたい場合には、注文前にスワップポイントを確認しておくことが大切です。

「○○/円」以外の通貨ペアで日をまたぐトレードをしたい場合には、注文前にスワップポイントをしっかり確認しておきましょう。

大きなトレードのチャンスならまだしも、日をまたぐトレードにおいて、わざわざスワップポイントがマイナスの通貨を選ぶ必要はありません。

損失を防ぐ方法③： 翌日に持ち越さずに注文を決済する

スワップポイントは翌日にポジションを持ち越してしまうことで発生するため、その日のうちに注文を決済してしまえば、スワップポイントは発生することはありません。

とくに、FXの取引を始めて間もないときには、夜中の相場変動によって大きな損失が発生してしまう可能性もあるため、スワップポイントを気にする以上に注意することがあります。

そのため、慣れるまではポジションを翌日に持ち越さないトレードを心掛けることが大切です。

スワップポイントによる損失に加えて相場変動による損失まで加わると、資金的にも精神的にも大打撃を受けることになります。

スワップポイント狙いの長期投資

現在、日本の大手銀行の定期預金金利は0.01％程度なので、10万円を預けて1年後に利息をもらったとしても、10円にしかなりません。

そのため、スワップポイントを狙った長期トレードをされる方もいます。

スワップポイントは通貨ペアごとで様々ですが、仮に1日100円のスワップポイントが付与されるのであれば、1ヶ月で3,000円、1年後には36,500円という利益を得る計算になります。

あくまでもスワップポイントが変動しなければという条件付きですが、日本の政策金利はほぼ0％という状態を継続しているので、この状態が数年間続くのであれば長期トレードは有利に働きます。

トレード日数	スワップポイント
1日	100円
1ヵ月	3,000円
1年	36,500円
5年	182,500円
10年	365,000円

スワップポイントによる利益は、銀行の定期預金による利息よりも大きな利益になります。

まとめ

この記事では、スワップポイントの仕組みについて説明しました。

スワップポイントは日をまたぐトレードをメインにされる場合には注意しておく必要がありますが、スキャルピングや短期のデイトレードをメインにされる場合にはとくに気にする必要はありません。

ご自身のトレードスタイルに合わせて、スワップポイントを確認するかどうかを決定すると良いと思います。

FXを始めるにあたっておすすめの「国内FX口座」「海外FX口座」「チャート分析ツール」を載せておくので、興味がある方は確認されてください。

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