この記事では、FXを全く知らない方でも分かるように、「ダウ理論」について解説していきます。
- ダウ理論の重要性について理解する‼
- ダウ理論の６つの法則について理解する‼
FXでトレードをするにあたっては、ダウ理論の理解は必須項目です。間違った理解をしないようにしっかり勉強しましょう。
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ダウ理論
ダウ理論は、アメリカの証券アナリスト・ジャーナリストであったチャールズ・ダウが19世紀の終わりに提唱した理論であり、市場の値動きを評価するテクニカル分析の原点になります。
もともとは株式市場の相場を分析するために考案されたものなのですが、FXにおいても通用するものとして多くのトレーダーが活用しています。
すべてのテクニカル分析はダウ理論を基本に考えられているため、稼げるトレーダーを目指すにはダウ理論をしっかり理解することが必須になります。
FXでトレードをするにあたって、相場の予測やエントリーポイントの判断に役立てることができるのでしっかり理解しておきましょう。
ダウ理論の基本①：ダウ理論とは相場分析の考え方である
ダウ理論は、テクニカル分析に用いられるインジケーターのように、チャート上に何かを表示させるものではなく「相場を分析するための考え方」になります。
ダウ理論をしっかり理解して相場分析に活かすことができれば、多くのトレーダーと同じ視点でトレードを行うことができるので、利益を出せる可能性が高まります。
少なくとも稼いでいるトレーダーの多くは、ダウ理論をしっかり理解した上でトレードを行い利益を出しています。
FX初心者でよくあるのは、ダウ理論を中途半端に理解した状態でトレードを繰り返し、損失を増やしてしまうことです。
そのような方は、ダウ理論をきちんと理解できていない可能性があるので、再度しっかり学習しなおす必要があります。
ダウ理論は相場分析の基礎であり奥が深いです。中途半端に理解したままにならないようにしっかりと学習しましょう。
ダウ理論の基本②：ダウ理論はテクニカル分析のもとになっている
FXにおいての相場分析には、ファンダメンタルズ分析とテクニカル分析の2つの分析手法があります。
ファンダメンタルズ分析では、経済成長率や物価上昇率などの経済データを使用して相場変動の予測をします。
それに対して、テクニカル分析では、移動平均線・MACD・ボリンジャーバンド・一目均衡表などのインジケーターを用いてチャートを分析し、相場変動の予測をします。
このときに使用されるインジケーターはダウ理論をもとに構築されたものです。
テクニカル分析においては、インジケーターをなんとなく使用するのではなく、ダウ理論を理解した上で使用することを目指しましょう。
ダウ理論の基本③：ダウ理論の6つの法則で構成される
ダウ理論は「6つの法則」で構成されています。
- 平均価格はすべての事象を織り込む
- トレンドには3つの種類がある
- トレンドには3つの段階がある
- 平均価格は相互に確認される
- トレンドは出来高でも確認される
- トレンドは明確な転換シグナルが出るまで継続する
この6つの法則を理解することで、相場を分析するための基本的な考え方を身につけることができます。
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ダウ理論の６つの法則
ダウ理論は以下の「6つの法則」で構成されます。
それぞれの項目をしっかり理解しておきましょう。
ダウ理論①：価格はすべての事象を織り込む
世界では日々さまざまなことが起きています。
それは、経済指標や金融政策などのような計画的に実施されるものであったり、自然災害や戦争、テロなどといった突発的に起こるものであったりします。
| 計画的に実施されるもの | 突発的に起こるもの |
|---|---|
| 経済指標 金融政策 企業業績 | 自然災害（地震・台風・竜巻など） テロ 戦争 |
「価格はすべての事象を織り込む」とは、世界中で起こりうるすべての事柄（計画的に実施されるもの、突発的に起こるもの）は、市場価格の形成（需要と供給）に影響を与え、それが価格に反映されるという考え方です。
つまり、世界中で起こっているすべての事柄はチャートに反映されているということになります。
このことは、今後の相場変動の予測には、すべての事象が織り込まれたチャートを分析することが有効であることを意味しており、テクニカル分析が相場変動の予測に有効であることの根拠になります。
相場変動を100％予測することは不可能ですが、ダウ理論で予測した通りに相場が動くことも多いです。
ダウ理論②：トレンドは短期・中期・長期の３つに分類される
ダウ理論において、トレンドは「短期・中期・長期」の３つに分類されるとされています。
| トレンド | 継続期間 | 確認する時間足 |
|---|---|---|
| 長期トレンド | 1年～数年間 | 週足・月足 |
| 中期トレンド | 3週間～3ヵ月 | 4時間足・日足 |
| 短期トレンド | 3週間未満 | 1時間足・それ以下 |
トレンドを「短期・中期・長期」の3つに分ける考え方は、マルチタイムフレーム（MTF）分析の考え方に類似しています。
ダウ理論③：主要トレンドは3段階からなる
「ダウ理論②：トレンドは短期・中期・長期の３つに分類される」で解説した主要トレンドは、「先行期・追随期・利食い期」の３段階で継続します。
| 先行期 | 機関投資家・大口の投資家が形成する期間。 大きな方向転換を伴う期間であり、一般のトレーダーは太刀打ちできない期間。 |
| 追随期 | 先行期で作られたトレンド方向に伸びやすい期間。3波は追随期になる。 先行期を作った機関投資家・大口投資家に加えて、一般のトレーダーも多く加わる。 追随期が3波として一番伸びやすくなるのは、上記の理由による。 |
| 利食い期 | 先行期を作った投資家が利確をするタイミング。 先行期のトレーダーが利確をするので勢いが弱まり、トレンドが終わりに近づいていく。 |
一般のトレーダーは先行期を作ることはできません。そのため、先行期で作られたトレンドを確認して、追随期の3波を狙うことで利益を狙うことが理想的なトレードになります。
ダウ理論④：平均株価は相互に確認される必要がある
ダウ理論は、最初「工業株価平均」と「鉄道株価平均」で構成され、それぞれの方向性を相互に確認することで、本格的な上昇トレンド・下降トレンドを認識していました。
FXでもこれと同じように、通貨ごとの相関関係を確認して相場の変動を予測することができます。
為替相場においては通貨ごとに相関があり、1つの通貨だけの為替レートが変動するのではなく、相関関係にある通貨もそれに合わせて変動します。
そのため、プロのトレーダーは通貨ごとの相関関係も確認しながらトレードを行っていることが多いです。
複数の通貨ペアの相関関係を確認しながらトレードを行えるように勉強していきましょう。
ダウ理論⑤：トレンドは出来高でも確認されなければならない
トレンドは、「値動きだけではなく取引量やボラティリティでも確認されなければならない」とされています。
ダウ理論では、市場の動きを詳細に把握するためには、取引量やボラティリティが重要だと考えられています。
値動きがあったとしても、市場が低い取引量で変動している場合には、価格を動かそうとしている買い手・売り手が少数である可能性があります。
そして、そのようなトレンドは、取引量やボラティリティが大きいトレンドに比べて、信憑性が低いと考えられています。
ボラティリティ(volatility)は、相場における価格の変動の度合い(価格変動率)を指す言葉です。
ダウ理論⑥：トレンドは明確な転換シグナルが発生するまで継続する
上昇トレンド・下降トレンドが始まると、その動きは継続する性質があり、そして「明確な転換シグナル」が発生するまで継続するとされています。
明確な転換シグナルとは、「高値と安値の切り上げ」によって上昇トレンド転換となり、「高値と安値の切り下げ」が起こると下降トレンド転換となります。
上昇トレンド転換
高値と安値が切り上がることによって上昇トレンド転換が起こります。
下降トレンド転換
高値と安値が切り下がることによって下降トレンド転換が起こります。
明確なトレンドが発生したら、トレンド転換のサインが出るまではトレンドフォローの取引ができるという根拠になります。
まとめ
この記事では、ダウ理論について説明しました。
ダウ理論はテクニカル分析の基礎になり、チャート分析をするときには必須の知識になります。
ダウ理論の6つの法則をきちんと理解しておきましょう。
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