この記事では、FXを全く知らない方でも分かるように、「スプレッドの仕組み」について解説していきます。
- スプレッドの仕組みを理解する‼
- 状況によってのスプレッドによる取引コストについて理解する‼
- 早朝のスプレッドについて理解する‼
FXではエントリーすると必ずマイナスからスタートします。その原因はスプレッドです。通貨ペアごとに異なるスプレッドをしっかり確認しておきましょう。
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そのため、海外FX口座を考えられている方にはおすすめのFX口座になります。
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FX口座をまだ開設されていない方は、下の記事で分かりやすく口座開設手順を説明しています。まずは口座開設から進めていきましょう。
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スプレッド
FXでは、選んだ通貨ペアを「売り取引」、または「買い取引」することでトレードを行いますが、このときに一回の取引ごとにかかる手数料を「スプレッド」といいます。
スプレッドは、取引を決済するときに支払うのではなく、ポジションを持ったときに自動で支払われるため、トレードを始めたばかりのFX初心者の中には、手数料を支払っていることに気づいていない方もいます。
そのような方は、注文取引をした瞬間は必ず損益がマイナスの状態から始まっていることに気付けると、スプレッドがあることを把握できると思います。
FXの取引は、スプレッドを支払ったマイナスの状態からポジションがスタートします。
スプレッドは売値(Bid)と買値(Ask)の価格差
スプレッドは各FX口座ごとに設定されており、通貨ペアの種類によっても異なります。
そして、その値は売値(Bid)と買値(Ask)の価格差になります。
そのため、売値(Bid)と買値(Ask)の価格差が大きくなるほどスプレッドも大きな値になっていきます。
スプレッド = 買値(Ask) ー 売値(Bid)
売値(Bid) | 「売り」エントリーするときの約定レート |
買値(Ask) | 「買い」エントリーするときの約定レート |
スプレッド | Bid(売値)とAsk(買値)の差 → 取引手数料になる |
スプレッドの表示例(DMM FXの場合)
実際に、スプレッドがどのように表示されているかを例を挙げて説明します。
下の画像は「DMM FX」の注文画面ですが、画像の赤枠部分に「Bid(売値)」「Ask(買値)」「スプレッド」が表示されています。
「Bid(売値)」と「Ask(買値)」の間にある「新規:0.2」と表示されているものがスプレッドになります。
Bid(売値) | スプレッド | Ask(買値) |
---|---|---|
130.874 | 0.2 | 130.876 |
スプレッドの広さによっては思いがけない損失スタートになってしまうこともあります。また、トレード回数が多くなるほど損失も積み重なり大きくなるので、スプレッドの値をしっかり確認しておきましょう。
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スプレッドの計算結果の値が表示されている値と異なる理由
下の図は、先ほどの画像(米ドル/円)の「Bid(売値)」「Ask(買値)」「スプレッド」の部分を切り抜いたものです。
この画像では、スプレッドが「0.2」となっています。
これを先ほど説明した計算式に当てはめて、実際に計算してみます。
Bid(売値) | スプレッド | Ask(買値) |
---|---|---|
130.874 | 0.2 | 130.876 |
スプレッドは、売値(Bid)と買値(Ask)の価格差で求めることができるので、上の図の数値で計算式を作ると以下のようになります。
Ask(買値) ー Bid(売値) = スプレッド
130.876 ー 130.874 = 0.002
計算結果で求められた値は「0.002」ですが、表示されているスプレッドの値「0.2」と同じにならないことが疑問です。
Ask(買値) ー Bid(売値) の計算結果 ≠ スプレッド
0.002 ≠ 0.2
なぜ値が同じにならないのでしょうか?
その理由は、「売値(Bid)・買値(Ask)」と「スプレッド」では単位が異なるからです。
「米ドル/円」の場合は、売値(Bid)・買値(Ask)の単位は「円」で表示され、スプレッドの単位は「銭」で表示されています。
1円=100銭なので0.2銭=0.002円となり、数値に問題がないことが分かります。
Bid(売値) | スプレッド | Ask(買値) |
---|---|---|
130.874円 | 0.2銭 (0.002円) | 130.876円 |
売値(Bid)・買値(Ask)とスプレッドの単位は異なります。
スプレッドの単位は「銭」と「pips」
スプレッドの単位には「銭」と「pips」の2種類があります。
この2つの単位の使い分けは通貨ペアによって行い、「銭」は通貨ペアのうち片方が日本円の場合に用いられ、「pips」は通貨ペアのどちらも日本円以外の通貨ペアの場合に用いられます。
前述した「米ドル/円」のスプレッドの単位は片方が日本円なので「銭」でしたが、「ユーロ/米ドル」のように通貨ペアに日本円が含まれていない場合には「pips」がスプレッドの単位になります。
スプレッドの単位が「銭」 | スプレッドの単位が「pips」 |
---|---|
片方が日本円の通貨ペア | どちらも日本円以外の通貨ペア |
米ドル/円、ユーロ/円など | NZドル/米ドル、英ポンド/豪ドルなど |
下の画像は「DMM FX」のスプレッドです。
単位を確認すると「円」が含まれている通貨ペアのスプレッドは「銭」、「円」が含まれていない通貨ペアのスプレッドは「pips」の単位になっていることが確認できます。
「円」が含まれている通貨ペアのスプレッドの単位は「銭」で、「円」が含まれていない通貨ペアのスプレッドの単位は「pips」です。
「銭」と「pips」の円換算
スプレッドの単位は「銭」と「pips」の2つが用いられますが、FX初心者の方は「pips」の単位に馴染みがなく分かりづらいかもしれません。
FXではさまざまな通貨が取引されているため、各通貨の変動状況をそれぞれの通貨単位で表現するとややこしくなってしまいます。
そのため、通貨の共通単位として「pips」を用いて分かりやすくしています。
異なる通貨ペアであっても、「pips」を用いることによって変動幅の比較が容易になるのでとても分かりやすいです。
単位が異なることで混乱してしまいそうですが、「pips」を「円」に換算すると、下の表のようになり、円換算では同じなので気にしなくてもよいことが分かります。
銭 | pips | 円換算 |
---|---|---|
1銭 | 1pips | 0.01円 |
10銭 | 10pips | 0.1円 |
100銭 | 100pips | 1円 |
表を見て分かるように、「銭」と「pips」の単位は異なっても値は同じなので気にする必要はありません。
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スプレッドによる取引コストについて
FXのトレードは、スプレッドによる手数料が取引コストとして必要になります。
スプレッドはFX会社ごとに設定されているため、同じ通貨ペア(例えば、同じ「米ドル/円」)であってもスプレッドは異なることがあります。
また、スプレッドは通貨ペアごとでも設定が異なり、この設定はFX会社ごとでも異なるため、口座開設をしたFX会社のスプレッドを確認しておくことをおすすめします。
とくに、海外FX口座は国内FX口座に比べてスプレッドが広く、取引コストも多くかかってしまうので注意が必要です。
また、スプレッドは取引数量が増えるほど増加していくので、どのように増加するのかを確認しておきましょう。
スプレッドが、FX会社・通貨ペア・取引数量によってどのように変化するのか例を挙げて解説します。
スプレッドによる取引コスト① :FX会社ごとの違い
A社とB社があり、それぞれのスプレッドが「A社 1銭」「B社 0.2銭」だったとすると、このときの1回の取引における取引コストは以下のように計算されます。
スプレッドが1銭なので、1万通貨(1Lot)で取引した場合に1回の取引コストは100円になります。
スプレッド1銭 × 1万通貨 = 取引コスト
0.01 × 10,000 = 100円
スプレッドが0.2銭なので、1万通貨(1Lot)で取引した場合に、1回の取引コストは20円になります。
スプレッド1銭 × 1万通貨 = 取引コスト
0.002 × 10,000 = 20円
A社とB社の取引コストを比較すると…
A社とB社の取引コストを比較すると、下の図の通り「1回の取引コストの差は80円」になります。
たった80円と思われるかもしれませんが、仮に、この2社において10回の取引を行ったとすると、800円のコストの差が出てしまうことになります。
A社における10回分の取引コスト: 100円 × 10 = 1,000円
B社における10回分の取引コスト: 20円 × 10 = 200円
A社とB社の取引コストの差は、1,000円 - 200円 = 800円
取引コストを下げたい場合には、スプレッドの低いFX会社を選択してトレードをする必要があります。
スプレッドによる取引コスト②: 通貨ペアごとの違い
下の画像は「DMM FX」のスプレッドです。
通貨ペアごとにスプレッドが異なることが確認できます。
国内FX口座では、ほとんどの場合「USD/JPY(ドル円)」のスプレッドが低く設定されています。
スプレッドによる取引コスト③ :取引数量の違い
取引コストは下の計算式で求められます。
計算式を見て分かるように、取引数量が多くなるほど取引コストも増えていきます。
取引コスト = スプレッド × 取引数量
初心者トレーダーは慣れるまで取引数量を固定し、最低Lotでの取引や一定のLot数での取引をすることが多いです。
ですが、トレードに慣れてくると取引数量を増やしてしまうことも増えるので、そのときにはスプレッドがどうなるかを確認しておくことが大切です。
取引数量によるコストの変化
例えば、米ドル/円のスプレッドが0.2銭のときに10,000通貨を取引するとすれば、「0.2銭×10,000通貨=2,000銭」となり、20円(2,000銭)の取引コストがかかることになります。
取引数量の変化によって取引コストは以下のようになります。
スプレッド | 取引数量 | コスト |
---|---|---|
0.2 | 10,000通貨 (1Lot) | 20円 |
0.2 | 10万通貨 (10Lot) | 200円 |
0.2 | 100万通貨 (100Lot) | 2,000円 |
スプレッドが0.2銭の場合には上記のようになりますが、仮にスプレッドが1.0銭だった場合には以下の表のようになり、スプレッドによって取引コストが大きく変化することが分かります。
スプレッド | 取引数量 | コスト |
---|---|---|
1.0 | 10,000通貨 (1Lot) | 100円 |
1.0 | 10万通貨 (10Lot) | 1,000円 |
1.0 | 100万通貨 (100Lot) | 10,000円 |
スプレッド0.2銭とスプレッド1銭の場合の取引コストの差は下の表のようになり、スプレッドが取引コストに大きな影響を与えることが分かります。
取引数量 | 取引コスト (スプレッド0.2銭) | 取引コスト (スプレッド01銭) | 取引コストの差 |
---|---|---|---|
10,000通貨 (1Lot) | 20円 | 100円 | 80円 |
10万通貨 (10Lot) | 200円 | 1,000円 | 800円 |
100万通貨 (100Lot) | 2,000円 | 10,000円 | 8,000円 |
取引数量が増えると、取引コストが大きくなっていくことを覚えておきましょう。
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早朝のスプレッドは数値が高い
普段のトレードにおいてスプレッドが低い通貨ペアでも、時間帯によってスプレッドが大きい場合があります。
とくにスプレッドが大きくなるのは、日本時間の6~7時(冬時間なら7~8時)の時間帯です。
FX初心者がこのことを知らずに早朝にトレードをしてしまい、大きなマイナスを確認して驚いてしまうことがあります。
早朝の時間帯に取引注文をする場合には、スプレッドをしっかり確認してトレードをすることが大切です。
早朝のスプレッドの数値が高い理由
早朝のスプレッドの数値が高いことには通貨の取引量が関係しています。
スプレッドは取引量が増えると低くなり、取引量が減ってくると高くなる傾向があります。
日本時間の早朝、とくにNY(ニューヨーク)時間の終盤は、24時間の中で最も取引量が少ない時間帯です。
そのため、どうしてもスプレッドは大きくなってしまいます。
早朝にトレードをしようと考えている方は、スプレッドの数値に注意しながら注文をすることをおすすめします。
まとめ
この記事では、スプレッドの仕組みについて説明しました。
スプレッドは取引コストに直結するものなので、その仕組みがどのようなものなのかをしっかり理解しておきましょう。
そして、トレードを行う口座においてスプレッドがどのようになっているのかを確認しておくことも大切です。
スプレッドがどうしても気になる方は、海外FX口座よりも国内FX口座を利用されることをおすすめします。
エントリーした際に思わぬ大きな取引コストがかかってしまわないように注意しましょう。
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そのため、海外FX口座を考えられている方にはおすすめのFX口座になります。
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